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シドニー大学の学生4名と、4日間に渡り学生交流会をしました。ここではその様子を髙井と杉本が文章で振り返ります。

経済学部 経済学科 3年

髙井 千雅

何もないところから

私たちは2月末にシドニー大学の学生とzoomを用いて4日間の交流をしました。私はチームの代表としてシドニー大学の学生チームの一人であるDonnaと、1月からメールで事前交流を始めました。自分からその役を買って出たものの、知っている情報は名前とメールアドレス、そしてインターネット上に載せられていたごくわずかな情報だけで不安が多くありました。そのため初めは何を話したらよいのか、どのように仲を深めていけばよいのか、わからないことだらけでした。さらに今までとは違って相手が自分達と同じ学生ということもあり、それまで学んできたビジネスメールの形式を使うのか、または初対面ではあるが新しい形式があるのか、メールでの距離感にとても悩んだことを今でもよく覚えています。

直接会えなくても

交流までの1か月間で私がしなければならなかったことは、学生交流当日にどのようなテーマで話すかということでした。これを聞くと一見、メールで決めるため簡単そうに聞こえるかもしれません。しかし私は、ただテーマを決めるのでは自分たちの成長に繋がらないと感じました。なぜなら自分たちのニーズと相手のニーズを調和しなければ有意義な交流にならないからです。

 

そこで私はDonnaさんとメールを通じて仲を深めようと決めました。最初はメンバーの自己紹介シートを作成し交換したり、コロナ禍での春休み期間の過ごし方について話したりしました。そこから大学ではどのようなことを勉強しているのか、どのようなことに興味があるのかを知ることができました。そこからメールでの連絡を重ね、セッションの形式やトピックを決定していきました。

私がここから学んだことは、直接会えなくても相手を知るために工夫をすることで直接会う時と同等、またはそれ以上の関係を築くことができるということです。さらに、良いセッションにするためには自分本位にならないことです。これはすべて相手の提案を受け入れるということではなく、互いの意見を調和することが重要だということです。実際、互いの提案を取り入れたことによってセッションで熱いトークができたと感じています。だからこそ私はこの役に立候補しこの経験をできたことで、また一つ自分の成長に繋がったと思います。何度も事前に連絡を取ってくれたDonna、そして当日楽しいセッションを創り上げてくれたKaren、Emma、Pemmaに心から感謝します。

会えないからこそコミュニケーションを​

      経済学部経済学科3年

 杉本 理子

「わからない」を伝える

4日間に渡るシドニー大学の学生とのセッションでしたが、初日は少し会話がぎこちなくなってしまった場面があり、なかなかコミュニケーションが上手くいきませんでした。私たちの英語力の足りなさから曖昧な反応をしたり、相手の質問に対してスルーをしたりしてしまったためです。

 

初日に行った反省会にて、西原先生は「あなたたちは話の内容がわからない時も“頑張って聞いている”という意味で頷きながら話を聞いていたけれど、それだとシドニー大学の学生たちは“話を理解しているよ”という風に受け取る。だから向こうも戸惑っているかも」と教えてくれました。そして、「わからないときは頷いて話を流さずに、“わからない”と素直に聞くべき」という助言をいただきました。

これは大きな文化の違いだと思います。日本では話を止めて質問することはマナー上悪いとされている風潮があり、私もそう思っていました。皆さんの中でも、理解できている・できていないに関わらず、頷きながら話を聞く人は多いのではないでしょうか。

丁寧だと思っていたこの行動が、今回は裏目に出てしまったことにカルチャーショックを覚えました。

2日目からはわからない時には頷かずにいたり、顔の表情でやる気を示したりしました。それにしても自分がわからないことを聞くという行動は私にとって苦手なことで、何回も話を止めて質問をすることに申し訳なさを感じました。しかし、それでも挑戦し続けると、セッションが進むにつれこの行動でより話が深まるということを体感でき、文化が異なる場面では意思表示が欠かせないということを痛感しました。

 

常に興味関心を持つこと

もう一つ、セッションを通じて学んだことがあります。

私達はお互いの国の文化について語り合う機会もありました。シドニー大学の学生達は、多文化社会などの良いところだけでなく抱えている問題もすぐに詳しく教えてくれました。1人の学生が自分の住んでいる地域のことを話してくれました。そこはドラッグが大きな問題となっていたそうですが、白人がドラッグを使用しても警官は容認する雰囲気があり、一方非白人系の移民がドラッグを使用していれば厳しく取り締まられてしまうという、白人優遇が今でもあるそうです。

こうしたリアルな情報はインターネットで調べてもなかなか出てこず、その地に住んでいる人にしかわからないことだと思います。

 

4人は他にも色んな話題に精通していて、日頃から常に何事にも興味関心、そして課題意識も持っていることが伝わってきました。私は普段自分の好きなことしか知ろうとしない傾向にあります。しかしセッション後、もっと自分の見聞を広げたいと思うようになり、4人と話す前は小説しか読んでいない私でしたが、今は時事問題に関する本を積極的に手にするようになりました。気づけば世界の医療問題など、興味関心の幅が広がっており、セッションで感じたことを行動に移せたことで、自分の成長を感じられました。今後は、4人のように得た知識に対する自分の意見を持ち、それを英語でも伝えられることが目標です。

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